one - half

暗闇が


そこにあって


たんっと


ステップを踏んだら


私は


その中へと






堕ちていく

（そうそれはまるで踊るように）

光がなくなったら

私はどうなるのだろう


心はいつも暗く

目は空虚しか映さず

色もなく　香もなく　味もない


そんな世界が待っているのだろうか


そのほうがよっぽどいい


光がなくなったって

私は変わらない


相も変わらず

生きていく


嗚呼　嫌だ


光を失っても尚

何も変わらない生が許せない


もう　うんざりだ

ナイフを持った天使が

僕に問いかける


"あなたの心が欲しいものは"


考えてみても

わからなくて

息苦しさが増した


赤く光るナイフが

僕にはとても羨ましく見えて

それが欲しい、と答える


天使は微笑んで

最期の優しさをくれた

耳を塞いでも

聞こえてくる音が

心を掠めていく


目に見える世界は

全てではなくて

だけど

目に見える世界は

とてつもなく大きくて


泣いても

笑っても

通り過ぎていく人々


だから


そう


僕は空を飛ぶ


心が自由になるために

縛り付けられた世界から脱出するために

愛の呼ぶ方へ


さあ

私は踊る

るんたった　るんたった

私は踊っている

たらった　たらった


笑いながら

歌いながら

泣きながら

叫びながら


ねぇ

どこへ行くの？

ねぇ

待って


世界が私から離れていく

それでも私は踊る

わからないから

何も


わからないから

堕ちていく


僕の身体が

心が

闇の底へ


堕ちていく


君が見えない

君に届かない

君は知らない


堕ちていく


僕はもう

苦しさを忘れてしまった


僕はもう

愛しさを忘れてしまった