one - half

逆さまになったこの世界で

逆さまになって生きていくことを僕は決めた


始めは始まりじゃなくて

終わりが始まりになって


終わってしまったことが始まっていく


僕さえも逆さまになって

世界が元通りに見えたとき

僕はもう

わけがわからなかった

雨は私を脱がしてく


するり、はら

するり、ひら


雨が降り続けば

私はどんどん裸になる


するり、はら

するり、ひら


春ももう終わる

終わらせるのも

怖くなんてない


だってまた来年

そのまた来年

ずっとずっと

私の心には桜が咲いているから


雨が降って

風が吹いて

桜が地に墜ちても


雨が降る

無情にも桜を散らしていく

嗚呼　嗚呼


また

ひらひらと

花びらが舞い始め

人々は

心を春色に染める


新しい生活

新しい環境

新しい自分


変化を遂げても遂げていなくとも

春はやってくる


空は灰色

地は春色

自分で選んだ道を

ただただ進む


諦めたのも自分

叶えたのも自分

選んだのは　自分


さあ

時間は進む

sayonaraが迎えに来た

少しずつ少しずつ

実感できることは少ないかもしれないけれど

だけどやっぱり進んでいるから


後ろを見ても

前を見ても

上を見ても

下を見ても

何処を見ても景色は一緒で

進んでいるのか

はたまた戻っているのか


わからないけれど

人はきっと前に進んでいる

自分ではわからなくても

周りで見てくれている人が

必ずいるから


だから僕は信じて進む

胸の中にある希望と夢を信じて進む


苦しいことだって

幸せなことだって

この胸の糧になるから


行こう